AITCニュースレター

第3号 - 2014年10月

コンテキスト・コンピューティングをご存知ですか?
~今年は3件の対外発表をしています~

AITC ではこれまで協働プロジェクト Project LA に取り組んできました。Project LA の実装システム(System LA )のアーキテクチャ設計・システム実装を中心的に行った CC研究部会とクラウド・テクノロジー研究部会により、その成果がまとめられています。その一環として、先日 SoC2014 第5回ソーシャルコンピューティングシンポジウムに論文を投稿し、発表してきました。

発表したタイトルと概要について簡単にお知らせします。

コンテキスト・コンピューティングに基づく意思決定のための知識抽出手法
本報告では,先端 IT 活用推進コンソーシアムの研究活動成果として,人と機械が協働する過程で,動的に変化する知識を社会的なレベルで形成するパラダイム:コンテキスト・コンピューティング(CC:Context Computing)の参照アーキテクチャを提供する.
気象災害を想定した防災訓練のように,文脈が読み手によって異なり,かつ,時間変化するような状況では,ソーシャルメディア上の大量のテキストを情報源として,個人個人が意思決定することは難しい.
そこで,テキストの文面を直接処理するのではなく,個人とコンテンツの関連を RDF により蓄積し,個人の属性などを用いて,意思決定のための適切な情報を適時に抽出する方法を構築する.

朝一番の発表だったため、参加者が少ないかと危惧しましたが、予想以上の参加者で驚きました。お茶の水女子大学の増永先生を始め、識者の方々と意見交換ができ有益な発表となりました。

CC研究部会では、これまでも System LAのコアコンセプトであるコンテキスト・コンピューティングについて発表してきました。

2014年1月 KBSE 知能ソフトウェア工学研究会
コンテキスト・コンピューティングの構想
~情報の共有と個人化の方法論として~

2014年3月 DEIM Forum 2014
第6回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
コンテキスト・コンピューティングとその応用

これまでの発表ではコンテキスト・コンピューティングの考え方やその特徴を中心に紹介してきました。 今回は、関係性を表現する情報を蓄積するためのRDFを使った実装や、証拠理論による情報集約の手法、またリアルタイムな意思決定に役立てるための、スマートフォンアプリでコンテキスト情報を取得し利用者に提供する方法について、コンテキストコンピューティングを実現するために、System LA でどう実装したか、その具体的な技術について述べています。

これら3回の発表で、コンテキスト・コンピューティングの考え方とSystem LA の実装の具体的な内容、実証実験の検証結果について述べ、System LA を通して実装したコンテキスト・コンピューティングのプロトタイプにおける成果発表は一段落となりました。

ここまでのまとめと、各発表でのフィードバックを受け、今後のCC研究部会のさらなる発展に参考にしていきたいと思っています。新年度より、新たな試みにも挑戦していく予定です。参加者も随時募集しておりますので、興味のある方は是非一度遊びに来てください。

コンテキスト・コンピューティング(CC)研究部会 活動成果発表会
(2014年10月3日 13:30 - 17:30)
https://www.facebook.com/events/579616468814910/

※「Project LA」「System LA」とは
「Project LA」とは、「知識から行動へ(Leads to Action) 」を活動テーマとした、AITCの協働プロジェクトです。プロトタイプ・システム「System LA」の開発と検証を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。
http://aitc.jp/projects/la/

いま知っておきたい AITCのできごと

4件の活動成果物を公開
コンテキスト・コンピューティング研究部会では、本記事でご紹介した論文「コンテキスト・コンピューティングに基づく意思決定のための知識抽出手法 」に加え、「コンテキスト・コンピューティングの構想~情報の共有と個人化の方法論として~」「コンテキスト・コンピューテングとその応用」と、計3論文を発表しています。AITCはその3論文を活動成果物として認定、公開しました。コンテキスト・コンピューティングに関心をお持ちの方は、ぜひあわせてご覧ください。
また、クラウド・テクノロジー活用部会が作成した「気象庁XMLの利用API」についてはAITC認定の活動成果物として2月から公開し、高い評価をいただいています。こちらも引き続きご利用ください。
7月度のAITCオープンラボは出張講師
AITCで毎月開催しているオープンラボでは、7月17日に開催された「YOKOHAMA Ups!」と「LOCAL GOOD YOKOHAMA」の共同イベントに講師として参加し、『D3.jsをつかったデータビジュアライズ勉強会』を行いました。横浜での開催ということもあり、横浜市が公開しているオープンデータを加工し、地図上にプロットするところまでをハンズオン形式で行いました。
参加者は、普段はプログラムを書いていない人が多かったようです。今までAITCを知らなかった人達に知ってもらうためにも、他の団体との交流を深めるためにも、今後も外部イベントとジョイントしていきます。
九州IT&ITS利活用推進協議会と連携し先端ITの活用を推進
先端IT活用推進コンソーシアム(AITC)と九州IT&ITS利活用推進協議会(QPITS)は、相互の活動の価値向上と発展を目的に、アライアンスを締結し、両団体で連携・協力した活動を推進していくことを発表しました。
2014年9月13日、両団体の連携の第一弾として、気象災害をテーマとする実証実験を共同で行いました。実際の災害のデータに基づくシナリオを進めながら、「System LA」を使用し、情報を共有し判断していくというシミュレーションです。Facebookには当日の様子が投稿されています。今後も、両団体のコラボレーションにご期待ください。
先端IT活用推進コンソーシアム『第五回総会』開催のご案内
早いもので、本会活動は5年目に突入しました。これを期し、来る10/17(金)『第五回総会』を開催させていただきます。
会員、非会員を問わず、一人でも多くの方に本会の活動をご紹介したく思います。皆様の周囲で、先端ITや今後の展望に関心をお持ちの方々がおられましたら、是非、当総会についてご案内ください。
『第五回総会』についての最新の情報は、AITCウェブサイトをご覧ください。