コンテキスト・コンピューティング(CC)研究部会
背景
物事は、人の認知の仕方によって異なった価値や意味を持つ。
その価値や意味の違いは、対象とする物事と関連する物事の関係性の違い、つまり"コンテキスト"の違いに現れたりする。
ITを使って人がこのようなコンテキストを自由に扱えるようになったら、人々のコミュニケーションが深まったり、人々が協同し活動する成果がもっと豊かになったりするのではないか。
そんな思いでコンテキストをコンピュートする研究を行う。
この研究活動において、コンテキスト・コンピューティングとは関係性をデータとして記録し、活用する情報活動であり、対象とする関係性は人と人、人と物事、人と環境である。
活動目的
近未来の情報社会をビジョンとして描き、コンテキスト・コンピューティングにより個人と社会のインテリジェンスが階層的に連動する情報基盤を提言する。
活動内容
- Project LAに参画し、コンテキスト・コンピューティングのアプリケーション検討、試作
- 関心事に集う利用者間でコンテキストを共有するシステム「関心事にチェックイン!」の開発
- Project LAの活動を通したコンテキスト・コンピューティングにより実現するビジョンの具体化
- コンテキスト・コンピューティング先行研究・関連研究の調査
- コンテキスト・コンピューティングの関連分野の調査と研究
- オントロジー、セマンティックWeb、LOD(Linking Open Data)など最新技術の調査
- サービス工学におけるサービス・イノベーション・サイクルとコンテキストの研究
- HCI(Human Computer Interaction)の再考
活動計画
2010年部会発足時に策定した3カ年計画の最終年にあたり、情報処理のパラダイムである"コンテキスト・コンピューティング"を知らしめる。
2010年度「コンテキスト・コンピューティング"構想"」ビジョン立案、プロトタイプ構想、基礎研究調査、
2011年度「コンテキスト・コンピューティング"実験"」課題設定とプロトタイプ開発に続き、
2012年度「コンテキスト・コンピューティング"評価"」課題達成評価、プロトタイプ公開、研究成果公開につなげる。
情報処理学会、人工知能学会など関連学会へ論文を投稿し、学術的に認知を広める。
また、2012年度はコンテキストの蓄積・分析におけるクラウド・テクノロジー研究部会、HCIの領域での UXテクノロジー部会、ビジネスAR部会との連携し研究内容を深める。
活動成果
- コンテキスト・コンピューティングに基づくプロトタイプ・システム
- コンテキスト・コンピューティングに関するWikipedia 記事
- コンテキスト・コンピューティングに関する資料(論文、報告書)
活動方法
- 月次ミーティングでのディスカッション
- 関連技術識者によるセミナー実施
- オンラインでの記事執筆