実世界と情報世界の重ね合わせ分野
(ビジネスAR)
活動計画
背景/活動目的
急速なスマートフォンの普及に伴い、センシングとリアルタイムの映像の獲得も急速に普及してきている。また、スマートフォンの進化に伴い、スマートフォンの持つ性能もPCレベルの性能を保有するに至っている。このような中で、映像に対してリアルタイムな処理を施し、重ね合わせで現実を拡張するARが身近な技術となってきており、特にARの表現の面白さからエンターテインメントの世界での利用が始まっている。
しかしながら、ARにはエンターテインメントのための技術だけではない。視覚以外の拡張も実用化されてきており、人間の五感を拡張しITと人間をつなぐ技術として、様々な可能性を秘めている。
その意味で、ARはまさに進化の過程にあり、ビジネス分野におけるARの活用までには様々な検討が必要であると本部会では捉えている。
加えて、現在のARはコンテンツの表現方法に集中しており、またARコンテンツを目的としたビジネスは進んでいる一方、ARによるビジネスの変革や拡大は起こっておらず、手付かずの領域である。本部会では、このビジネスをARで変革する領域をビジネスARと定義する。
この現状認識に基づき、ビジネスARの調査、研究、試作を主軸に、下記活動を展開していきたい。
- ビジネスを変革や拡大するARには、どのようなアプローチが必要であるかを研究・考察する。
- 進化の方向性として、スマートフォンなどの複数のデバイスとクラウド上のサービスが連携する分散環境下において、どのようにビジネスARを実現するかを研究・考察する。
- 現在使えるデバイスを使って、プロトタイプの開発と検証を実施する。最初のステップとして社会貢献につながる防災・減災や教育・福祉をテーマとした試作をおこなう。
- 近い将来のビジネスシーンを想定した取り組みを実施し、今後のビジネスARへの提言をおこなう。
活動内容
- AR技術の把握(識者招聘による技術セミナー、部会における技術検討)
- ビジネスARの実現方法としてのプロトタイプの開発と検証
- 防災・減災、教育・福祉のビジネスARの実証実験
- 近い将来のビジネスシーンを想定したビジネスARの検討会を開催
活動方法
- 一般公開セミナー2回(第1回は開催済み、第2回を6月8日に予定)
- 関連技術識者による会員向けセミナー(不定期開催)
- 月次ミーティングでのディスカッションと試作(総会及びAITC Day/Weekでの発表)
「ビジネスAR研究部会」の活動成果案
- プロトタイプと実証実験リポート
- 他の活動テーマと合わせた成果物の各種ショーへの出展
- 今後のビジネスARに関する提言書